4画面の雑記帳

思ったことをつらつら書いてく雑記帳

kashmir「ぱらのま」「てるみな」を読んでいる

最近は空き時間などに白泉社から出版されている「てるみな」を少しずつ読み進めている。4巻まで出ている中で現在2巻の途中。

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本作の作者は残念なお姉さん(公式)と共に大人ぢからを存分に発揮した鉄道小旅行を描いた「ぱらのま」とおなじkashmir先生。どちらも鉄道大好きないわゆる鉄オタを主人公に据えてはいるものの、「ぱらのま」が現実世界をベースにした旅を紹介する旅鉄とするならば、「てるみな」は現実からはほんの少しだけ乖離した異世界首都圏を旅する不思議系の旅鉄マンガとなっている。

「旅鉄」という表現は「ぱらのま」の公式紹介文からの引用になるが、「乗り鉄」とも「撮り鉄」とも違う旅の風情とも言うべき空気感を見事に描き上げた傑作ジャンルだ。両作品を読むにあたって鉄道事情に詳しくなくても全く問題ない。事実、自分は鉄道旅より自動車旅派だ。しかし旅自体の醍醐味を余すところなく描いた両作品には圧倒的な熱量でもって魅了されてしまった。

 

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計画的な旅、突発的な旅、一人旅、旅慣れない友人を連れた旅。

下調べ、道中の楽しみ、旅先での練り歩き、宿の選定、帰路の疲労感。

どれを取っても不思議と身に覚えがあるように感じさせるマンガぢからが素晴らしい。

 

特に「ぱらのま」では地図を見ると地理的にこんな風景が広がっているだろうという主人公の予想が細かく描かれており、今まで考えても見なかった新しい視点を日常に与えてくれる。

 

「この地形からするに、この辺りには昔遊郭があったかもしれません」

いや分からんが!?!?(←楽しい)

 

一方の「てるみな」は現実の首都圏を走る鉄道網をモデルとしたSFといった感じ。主人公に猫耳生えてるし、乗客も鉄道もお化け・妖怪の様なもののけだらけだし…。しかしこちらも旅の要点はしっかり抑えてある印象で、各路線の歴史や変遷をSF(少し不思議)テイストに仕立て上げている。短篇集の様な読みきりサイズの話で構成されているため、前述のとおり隙間時間に読むのにちょうどいいのも嬉しいところ。

 

「てるみな」は少しずつ読んでいるので自分もまだ最新話まで追いついてはいないが、「ぱらのま」にハマれた人には間違いなくお勧め。「旅鉄」とは言っているがバスなども駆使した公共交通機関の旅に対する作者の愛というか熱量が半端では無く、クソデカ感情同人誌にスポンサーがついて商業誌になった感じ。良い意味で媚びないこだわりが気持ちいい。

 

気になる人はぜひとも手に取ってみて欲しい

 

 

 

ではでは