4画面の雑記帳

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シーズ感謝祭を読んだ ~後発ユニットの抱える問題を全て詰め込んだ爆弾~

シーズ感謝祭を読み終えたので感想や考察などを書いていきたいと思います。

 

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個々のシナリオについては多くの方が考察をされているので、ここではシーズが283プロで最も後発ユニットであるという立ち位置にフォーカスした内容にしてみました。

 

 

283プロは時を重ねる

遡ることおよそ2年半。初期4ユニットが出演した1stライブの千秋楽で、新ユニットとなるストレイライトが追加されると発表された。自分はライブビューイング会場からの参戦ではあったが、発表当時は大いに盛り上がったと記憶している。運営側の情報提供量もちょうどよく、その後数日同僚P達の間では新規ユニットの話題で持ちきりだった。中には勘のいいPもいて、「虹の7色になぞらえて7ユニットまで後続ユニットが出るのではないか?」との憶測も飛び交ったが、4年目を迎えた現在その憶測は現実となり7ユニットが出揃った所だ(来年以降増えるのかは不明)。

 

ここでストレイライト発表当時の自分の考えを振り返って見たい。

 

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発表直後のストレイライトに関する情報は「迷光を身に纏ったカリスマアイドル」という情報と3人の立ち絵、ユニット曲となるWDCのみ。容姿から見るに中~高校生くらいかな?といったところ(実際は中2、高3、専門1)。

 

では仮にあと2ユニットが後々実装されるとして、どんなユニットになるだろうか?当時の自分が導き出したのは年少ユニット1つと年長(成人)ユニット1つという無難も良いところの着地点。アイマス他ブランドを見れば年齢は上から下まで隙なく埋めてるし、初期4ユニットを見ると高校生組のボリュームが多く他がガラ空きだ。追加で補充するならその辺りでは?という凡人の発想だった。4年目の現在を知るP達に言わせてみればとんだ勘違いも良いところ。シャニマス運営は年齢何ぞでアイドルを埋めに来ないのだ。。。

 

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↑ これが

 

 

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↑ こうなる

 

 

だが当時の自分もここでは終わらない。年齢層は大外ししたがこうも考えていた。

 

「仮に年1ペースで新規ユニットが追加されていくならば、先発実装ユニットと後発ユニットの力量(アイドルとしての経験値)に乖離が出てしまう。ならば後発になるほど実力派でなければ歪な関係になってしまわないだろうか?初手にカリスマユニットを出したのは失敗では???」

 

とまぁこんな感じだ。こちらに関しては半分はずれで半分当たり。はずれ要素は3年目追加実装ユニットのノクチル。

 

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なんとスタート時点ではアイドル頑張る必要ありますか?くらいのマイペースっぷりを発揮。先発ユニットに対してもバチバチ闘争心を燃やすストレイライトから一転、誰かになる必要なんてないという独自の哲学で確固たる地位を築いてしまった。実力や人気ではまだ追いついていないけれど、そもそも勝負する必要すらない。ノクチル、恐ろしい子...。

 

一方、当たり要素は今回感謝祭編が実装された4年目実装ユニットのシーズ。

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アイドルに対して決して譲れない思いや憧れを持つ負けず嫌いのにちか。

アイドル歴10年のキャリアを持ち、誰よりアイドルに対する思いが強い美琴。

 

まさかアイドル経験者が入ってくるとは思ってもみなかったものの、方向性としては考えていた通り。曲がりなりにも3年間の時と実績を積んできた先発ユニットのパフォーマンスに対し、後発ユニットでも決して見劣りしない実力と熱い思いを持ち合わせている。そうそう、こういう形であれば違和感なく溶け込めるはず......

 

はずだった......

 

 

 

年齢と実力、2つの問題を同時に抱えてしまったシーズ

新規ユニットの追加と言うのは本来ポジティブなものだ。当初自分が予想していた要素で言えば、所属アイドルの年齢層を広げることは事務所全体のファン獲得層を大幅に広げる効果が期待できるし、アイドル同士の刺激も同年代とはまた違ったものになるだろう。実力に関しても先発組・後発組の両側から追いつけ追い越せの伯仲した実力関係が互いを切磋琢磨する効果が期待できる。極めて無難な発想だが一定の効果は期待できるだろう。

 

ではそんな無難な着地点を蹴ってまで登場させたシーズとは何者か?感謝祭編実装直後の今、自分が考えたシーズの担っている役割(?)は年齢差実力差、2つの要素が与えるネガティブな面を最大限に抱え込んだ大型爆弾とでも言える恐ろしい代物だ。

 

 

1.年齢差と報連相

先述の通り、事務所内なりユニット内なりでの年齢層を広げることは獲得できるファン層を広げるポジティブな効果が期待できる。1人で老若男女の全てを魅了するオーバーランクアイドルを育成するのは至難の業だが、個々のファン層が異なるメンバーを複数人擁するユニットを育成するのは(あくまでオーバーランクに対し)容易に思える。また、異なる要素の掛け合わせによるイメージギャップをうまく活かせばアイドルとしての伸びしろにも期待できるはずだ。

 

ではシーズはどうだろう?にちか16歳に対して美琴24歳と歳の差は8つ。これは事務所内最年少の果穂12歳に対する夏葉20歳と同じ年齢差だ。しかし相手は報連相の権化放課後クライマックスガールズ。計画立案を得意とする最年長の夏葉から始まり、高校生組3人を挟んで体力的・スケジュール的にも制限がかかりやすい小学生の果穂までの間で極めて密な報連相が日夜繰り返されている。五色爆発という煽り文句に恥じない異なる個性でファンを集めつつも破綻しない連携は見事なものだ。

 

一方のシーズは構成メンバーが2人のデュオユニット。仮にどちらか1人が風邪でダウンでもしようものならカバーが効かない。さらに悪い事に2人+シャニP間の報連相が壊滅的なのだ。

 

 

まず「報告」とはある課題に対する回答であり、相手を指名した上で求められている情報を伝えるのが目的だ。

 

にちかは「察して」くれるのを期待する傾向が強く、相手を指名して伝えることに及び腰。美琴は課題設定を自己完結する傾向が強く、他人と課題を共有せずに食い違う=話が噛み合わない状態に陥りやすい。Pは本来2人の上司なので報告を受ける立場だが、別々の課題について報告してくる2人に対し、あたかも1つの課題に向き合っているかのように報告を同時に捌いている点が致命的だ。

 

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↑ 「うるさいなー」って気分を察して欲しいにちか

 

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↑ 残響時間まで確認したホールの状態を報告せずに自己完結する美琴

 

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↑ 「感謝」に対して取り組むべき課題が異なる2人に対して1度に対応してしまうP

 

 

 

次に「連絡」は相手を指定せず関係者全体に情報を共有するのが目的だ。報告では事前に課題が明確に設定されている事が前提なのに対し、連絡は突発的事由(渋滞発生や機器破損)まで含めた進捗の遅れなど、設定課題への影響度を判断するための情報を全員で均一化することが肝要とされる。

 

感謝祭編のにちかはダンスの習熟遅れが顕著だが、これは意地っ張りな性格よりも言語化できないもどかしさの方に由来する割合が大きい。美琴とにちかでは基礎が違い過ぎると言っているように、にちか本人にもどこがダメなのか分からず、どう連絡していいのか分からないのだ。

 

美琴はもういつもの事だが、いつどこで何をしているのかさっぱり分からない。練習に集中し過ぎて声をかけても気づかないほどと言うが、シーズ内で定時連絡制度を敷いた方が良いかもしれない。ノクチルの透も連絡に難ありではあったが、日誌提出を課したのは連絡の癖をつける上で良い処置だと思う。

 

PはPで情報を選んで伝えるべきか、個々人で考えさせるべきかを悩んでいるようだ。しかし、課題設定ができていない状態では定時連絡もままならないので早急に方針を定めるべきだろう。天井社長に成果とはなんだ?と𠮟責されたのも、課題設定ができていないのだから成果が出ないのも当然とさえ言える。

 

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↑ 非言語体系だから難しいとは思うけど細かくマイルストーンを定めるべき

 

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↑ 自分はよく使っているが周りは知らないレッスン場に平気でいたりする

 

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↑ 努もよくないぞ(怒)

 

 

 

最後に「相談」は未来・将来に対しての創造的対話とされる。

 

にちかはかつて活躍したアイドル八雲なみに憧れ、自分が目指すべき絶対像としてアイドルを始めた。この点に関してはWING編で八雲なみ自身の過去や葛藤を部分的に知る事で、呪縛と呼べるほどの八雲なみ信仰は薄れたようにも見える。しかし信仰の対象が美琴にすり替わっただけで、にちか本人の将来像はにちか以外の誰かのままだ。

将来像なんて言葉にすると大仰に聞こえるかもしれないが、重要なのは「創造的」な「対話」の方だ。感謝祭編で出てきたTV番組のお笑い芸人共演者からネタを仕込まないか?と問いかけられたシーンは数時間後の未来(撮影本番)に対する創造的対話の持ちかけに他ならない。この問いかけに対して茶化して返答してしまったのはいただけない。時間が取れない現状を伝え、感謝祭が終わった後なら可能性がある旨を誠意をもって伝える必要があった。こうした小さな対話の積み重ねにこそ、にちかの今後がかかっている気がしてならない。

 

美琴はステージに対して刹那的すぎて未来が無い節がある。いや、刹那的は過去・未来にとらわれないと言う意味を含んでしまうので、過去に囚われまくりな狭視野状態と表現した方が正しいかもしれない。美琴の過去10年に何があったのかについてまだ多くの情報はないが、最低でもルカとの遺恨を解消できない限り未来へ目を向けた対話は難しいのではないだろうか?感謝祭編でようやく出てきたルカとのユニット時代の話も全体から見れば序の口のはず。実装からまだ8カ月しか経っていないので、公式からの情報供給に注視したい。

 

Pに関しては...正直どうすればいいのか分からない。2人と対話する必要があるのは間違いない。でも面談するぞ!と言って解決する雰囲気では到底ない。誰か別の人を巻き込まないと、ここから先には恐らく進めない。だがそれが誰なのか分からない。社長?はづきさん?ルカ?芸能関係者???この記事を書いている自分の人生経験不足が悔やまれる。俺にはシャニPを救えないのか...。

 

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↑ 軽いノリだがこれは「相談」

 

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↑ ステージの先を持たない美琴

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↑ Pにはこういう外部有識者との対話が必要なのかもしれない。助けてくれ()



ここまで書いてきた通り、シーズ内の報連相は現状壊滅的である。年齢差があるだけで共通認識を形成しづらい点は分かる。自分だって8歳年上 / 年下とすんなり溶け込めるかと言われると怪しい、というか多分無理だ。しかし時間をかけて解決していかなければならない問題でもあるし、解決不可能な課題ではないはずだ。今後の展開に期待したい。

 

 

 

2.実力差

ここまで書いてきた年齢差なんかよりもさらにエグいのが実力差。当初自分が危惧していたのは後発ユニットに年少組ユニットが加わった場合、成長性はあるにしろ実力的に既存ユニットと乖離してしまうのではと言った部分だったが、実際に加入したシーズの場合ユニット内での実力差が大きく乖離している。

 

ユニットを組ませるのであば本来は切磋琢磨しあう形が理想的。ストレイライトなどはバチバチに意識し合うことで高みを目指している。その他のユニットも競い合うだけでなく、互いをサポートしあったり、意見を出し合うことでより良いパフォーマンスを発揮しているように思う。こうした視点から見るとシーズの関係性は非常に歪で、実力差が有り過ぎるため一方通行の関係性になりがちだ。

 

美琴はステージ上のステータス、アイマス風に表現するならVoDaViの値はおそらく283プロ内の誰にも負けないが、それはあくまでVoDaViに限った話。トークやバラエティが秀でている訳では無く、感謝祭編の描写からもバラエティ向きなのはにちかの方である。ならばステージでは美琴が、バラエティではにちかがリードして互いを引っ張って行けば良いようにも見えるがそうはいかない。にちかが美琴を信仰対象として見てしまっているからだ。

 

にちか自身の技術レベルは決して低くはなく、シャニPに言わせれば『平凡な子にできる200%』のレベルに居るらしい。他ユニットと比較できるシーンが無いので明言はできないものの、既存ユニットに対して大きく引け目を感じることは無いと評価していいのではないだろうか?

 

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少し話は逸れるがユニット越境イベント「きよしこの夜 プレゼンフォーユー」というイベントが2年前に開催された。

 

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このイベントではユニット越境で臨時チームを編成し、6つのチームがバトンを繋いで走るというものだ。チーム分けは下記の通り。

 

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越境コミュはこれまでにいくつか描かれてきたものの、ここまで体力差をガッツリ描いたシナリオは他にない。アンカーポジションに位置づけられるチームヘルメスはめぐる・咲耶・樹里と各ユニットの体力自慢揃い+冬優子の組み合わせ。鳴り物入りで入ってきたカリスマユニットのストレイライトが既存ユニットとどういう位置関係にあるかを痛々しいまでに描き切った名イベントなので、こちらはこちらでぜひ読んでいただきたい。

 

このイベントで個人的に印象的だったのはチームうさちよかめの智代子だ。放クラ内の智代子は体力面では決して優れておらず、控えめに言ってもいじられポジション。ことあるごとにヒーヒー言いながらトレーニングをしている印象だ。

 

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そんな智代子が「チーム うさちよかめ」内では他の2人に対し圧倒的な余裕を持って走っている!?

 

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これは個人的に大きな衝撃だった。恋鐘・愛依‏の2人も特に体力に優れた描写は無いものの、息切れすらしていないとはかなりのものだ。初期の智代子はにちかに似ている。他者と比較しては個性が無いと迷い、トレーニングをしては圧倒的強者にしごかれ、自身をクラスに1人はいる普通の女の子だと思い込んでいる。園田...。

本当にクラスに1人はいるような普通の女の子だったかはさておき、智代子はユニット結成から1年半の歳月を放クラ内の平均的な環境で過ごしてきた。その結果がプレゼン・フォーユーにおける余裕である。感謝祭に向けて朝から走り込みをするようなユニットだけあり、当然と言えば当然の結果ともいえる。基礎的な面ほど努力と継続がものを言う。

 

 

シーズに話を戻すと、にちかに今必要なのは目標と自信だ。(アイドル以外の)一般同世代との比較では「この程度じゃまだまだ」と言ってしまうため、プレゼン・フォーユーの様なイベントにより自己評価を改める機会があると良いように思う。勝手な予想だが、にちかは冬優子と同レベル程度(チームヘルメスに突っ込んでも良いくらい)の基礎や体力があるのではないだろうか?

 

美琴にとってもユニット越境活動は重要に思える。前述のとおり美琴のステージパフォーマンスは抜きん出ているが、バラエティなどではそこまで目立たず、重要視もしていない。バラエティ向きだと思っていた子が歌やダンスも引けを取らない存在だと知ったならどうなるだろうか?視野を広げる機会にはなりえないだろうか?(美琴は落ち込みやすいので負の烙印にならない程度に抑えて欲しいが...)

 

余談だがルカは美琴(24歳)とにちか(16歳)のちょうど真ん中に来る20歳。実力差も真ん中くらいに居てくれたりしないだろうか...。お前がシーズの2人を監視し、刺激し合うための起爆剤になってくれ...。そしてルカ自身も幸せになってくれ...。

 

 

 

おわりに

「ユニット内で実力差がある」と書き出して始めてみたものの、アイドルとしての実力とはなんだろうか?にちか・美琴、そしてルカ。加えて天井社長、はづきさん、Pなど狭視野になりがちなシーズを取り巻く環境が少しでも好転することを祈るばかりだ。GRADより前にイベントシナリオが来ると思うので、そこで明るい展開になって欲しい。

 

結論らしい結論もないままですがこの辺りで締めさせてください。

 

ではでは

 

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