専門分野なので。
今日はすごい面白いなと感じる論文に出逢ったので自宅で一人興奮してました。
内容は「炭素で出来たメビウスの輪の合成(Synthesis of a Möbius carbon nanobelt)」
元論文はこちら↓
日本語版のプレスリリースはこちら↓
https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/220520_pr.pdf
いやもう、めちゃくちゃ基礎化学なのでいきなり何かに役立つかは分からないんですけど、カーボンナノチューブの親戚みたいなもんと言えば基礎の中ではかなり実用化に近いんじゃないでしょうか?
今回の報告内容ではベンゼン環50個をリング状に繋げ、嵩高い置換基の導入により自発的に捻じれ構造が安定化するような設計で合成されたものでした。スパコンによるひずみエネルギーの計算によって合成可能ラインを絞り込んだと言うのも理論寄りが大好きな恩師の教授が食いつきそう。現役学生時代だったら早口オタクの教授が見れるやつですね(笑)
自分自身、大学の時に捻じれ配置を持つ構造化学を専攻していたので、久しぶりにそれっぽい内容を見て思い出したものもチラホラ。やっぱり良いよね、構造化学。ここから置換基導入できるようになれば応用展開は幅広く見えてきますし、疎水性が高く水素結合に依存しない長距離立体相互作用、独特の鏡像認識能、さらには分子全体で共鳴状態を取る光励起とやりたい事は山ほど出て来ます。楽しそう...。
仕事の内容とは微塵も関係のが残念ですが、直接の関係が無いからこそ楽しめる面もあるかと。仕事や論文実績がかかってたら楽しいだけじゃ済みませんからねぇ。怖い怖い。
これからもオープンジャーナルは趣味の範囲で読んでいこうと思います。
ではでは