ウォルター家、遂に家庭崩壊。
海外ドラマ「Breaking Bad」のシーズン２を観終えました。本当は２日に１話くらいのペースで見て行こうと思っていたのですが、ぐいぐい惹きこまれてしまい今日は４話分を見進めてしまった...。休日だしまぁいいか。
さてシーズン１では半ば巻き込まれるようにしてドラッグ精製という闇社会へと足を踏み込んでしまったウォルターですが、シーズン２では自身の意志で闇社会へずんずんと邁進していく様が描かれていました。
シーズン１のラストで全合成法による新たなドラッグ製造レシピを確立したウォルター達は、地域一帯を "シマ" とするドラッグの元締めトゥコを卸業者とした大量販売網を手に入れました。正体不明の "ハイゼンベルグ" （＝ウォルターの商売用偽名）という男がもたらす超高純度のブルー・クリスタル・メス（メスはメタンフェタミンのこと。日本ではヒロポンと呼ばれることも...）はドラッグ市場へ一気になだれ込みますが、金が動けばトラブル発生はつきもの。
トゥコ自身がドラッグ常用者であり、ハイになった勢いで自らの側近を殴り殺してしまったことから警察や麻薬捜査官に足が付きウォルター達も追われる立場へ。というか追われるも何もトゥコに拉致・監禁され、共にメキシコへ逃れて商売を続けるか死かの二択を迫られる急展開。ウォルター達もその場から逃げる賢明な努力をしますが、最終的にトゥコにとどめを刺したのは麻薬捜査官であり、ウォルターの義弟にあたるハンクでした。
ドラッグ業界の大物と激しい銃撃戦をやり合った大物として称えられるハンクですが、報復の恐怖や止むを得ないとはいえ人を銃殺したことへのトラウマから心身に不調をきたしていく描写が観ていて辛い...。言葉遣いが下品という点を除けば登場人物の中で最も同情してしまうのがハンクですかねぇ。言葉遣いは最低なんだけど（）
拉致監禁から解放されたウォルターを待っていたのは謎の失踪期間を埋めるためのアリバイ作りでした。嘘に嘘を重ね、またその嘘を隠すために嘘をつく。末期がんで自暴自棄になりながらもプライドが高く他人を頼れない第１人格、それでも愛する家族へ生活資金を残したいと必死にもがく第２人格、そして謎のドラッグ製造者 "ハイゼンベルグ" という第３人格。多重人格とまではいかないまでも、多くの顔を持つことになったウォルターですが、１つ嘘を重ねる度に家族思いの第２人格は消えていき、プライドが高い第１人格に強欲性や暴力性が付与されていくように思えます。
先述の通り販売網を握っていたトゥコは銃撃戦の末に命を落としますが、新たな販売網を手に入れるために接触を図ったのは腕利きの弁護士と冷静沈着なビジネスマンでした。トゥコのように自らが常習者のようなイカレた王ではなく、金の為に闇ビジネスとして動く彼らは慎重かつ手広く商売を進め、ウォーターの元に驚くべき大金をもたらしました。
弁護士事務所で堂々とドラッグ販売の打ち合わせをしている図がシーズン１とは大きな違いだったかなと。裏でこそこそやっているには違いないのですが、背後を気にしてビクビクしながら打ち合わせをしていたシーズン１と比べるとかなり大胆になっています。彼らは次のシーズン３でも引き続き登場するようなので、どのような関係性になっていくかが気になりますね。
そして大金を手にしたウォルターでしたが、シーズン２最終話のまさに最終シーンで妻のスカイラーに謎の大金の嘘がバレてしまいます。やはり嘘を嘘でごまかすのは限度があるという事なのか、寄付や援助の名目として隠していた病院への治療費支払いは実際にそんな事実は無く、親に会いに行くと言って出かけた（実際はドラッグを作っていた）４日間どころか１度も親に連絡すら入れていない事実も暴かれてしまいます。
いつかは来るであろうその日が来てしまった所でシーズン２終了。
続きが気になる...。
ストーリーからは若干離れますが、舞台はアメリカという事で日本とはまた異なる文化圏のドラマ作品なのですが、謝ったり交渉で下手に出る時に頭を下げるということが全く無いんだなぁと。変な着眼点かもしれませんが、日本人は頭下げて拝み手しておけばなんとかなると思っている節があるよね...。ドラマの作風もあると思いますが、責任の所在がどちらにあるのか、代替案はあるのかなど言葉の応酬は見どころの１つだと思います。
あとどこもかしこも土地が広すぎる！ 豪邸と言う訳でなくても庭付き一戸建ての平屋がスタンダードに出てくるあたり日本じゃ考えられないですね(笑)
それと作品の性質上視聴推奨年齢がかかっているのですが、各話によって13+、15+、18+と区分が異なるのがいまいちよくわかっていません。何で線引きされているんだろうか...。どの話も未成年に見せるにはちょっとマズそうなものしかないのですが、あのその...。
全シーズン全話から見るとまだ３分の１くらいまでしか来ていないのですが、これからもゆっくり消化していこうと思います。
ではでは
