4画面の雑記帳

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「水星の魔女」第7話を観た

ミオリネ「弊社はガンダムです」

 

 

今日は日曜日という事で機動戦士ガンダム「水星の魔女」の最新話を観ました。

 

先週が半クール振り返りの総集編だったという事もあり、2週間ぶりの最新話でサブタイトルは「シャル・ウィ・ガンダム?」。直訳するなら「ガンダムしませんか?」ってガンダムは動詞なのか...って思っていましたが、ミオリネが(株)ガンダムを立ち上げて融資を募るところまで含めてのタイトルだったのにはなるほどなぁと。

ガンダム同士の戦闘パートと対立勢力同士(今作では親子を含む)の政治パートが上手く掛け合いながら話が進んでいくのは構成がうまいですね。

 

今回の話でサムネにも選ばれたように、プロスペラがミオリネのことを「可愛い意地を張ったデリング総裁のお嬢さん」と呼ぶシーンがサブタイトルにも繋がる会社設立への原動力の一部となっていました。発破をかけられたと言えばその通りですし、プロスペラ側の思惑にハマっただけと言ってしまえばその通りでもあるのですが、ミオリネが大人になった瞬間だなぁと強く感じる1話だったように思えます。

ベネリットグループ総裁デリング・レンブランの一人娘であるミオリネ・レンブランは学園という閉じた環境の中にありながら、御三家以上の自由気ままな行動をとってきました。どこの寮にも属することなく理事長室で生活し、いつか地球へたどり着くことだけを中心に考える一匹狼。容姿端麗な上に経営戦略科では成績優秀、短時間でマニュアルを丸暗記してスレッタのスポッターとメカニックを一人二役こなしてしまう地頭と要領の良さは本人の努力あっての力量だとも感じさせます。

しかしスレッタの母プロスペラ・マーキュリーは、ミオリネが身に着けている衣服やアクセサリー、学園での特権的地位まで何もかも父親のおかげだと言うのに「(ダブスタ)クソおやじ」と吠えるのはお可愛いことだと笑ってのけました。うーん、この母めっちゃ強い...。

 

ベネリットグループの総会で父親に対して啖呵を切るミオリネの姿は視聴者サイドからすれば爽快な演出でしたが、グループ会社の1人として視点を切り替えて眺めてみれば子供が何か言ってる、親子喧嘩だなぁくらいの話とも言えます。「いつか地球へ」「いつかクソおやじのグループを乗っ取ってやる」といくら叫んだところでそれは彼女の言い分でしか無く、周りについてくる者は誰一人としていませんでした。学園での彼女の態度が(株)ガンダム設立に対する融資0%という言い逃れできない数字にそのまま反映されてしまっているのは、大人と子供の世界を分断する描写として絶望的なまでに大きいものでした。

では子供はいつ大人になるのか?

 

この問いに1つの解を与えたのが冒頭でも触れたプロスペラの「可愛い意地を捨てろ」に繋がってきます。ミオリネの過去に何があったのか詳細にはまだ分かりませんが、物語の時間軸では汚い言葉で父を罵り、一方的に拒絶するだけの小娘に過ぎません。父に対し「十分な説明も無しに何でもかんでも否定してくる」と言い張るミオリネですが、彼女自身も父を含む他人に対して十分な説明をするような歩み寄りは決してしてこなかった。そのツケが回ってきてしまった。

 

どれだけ魅力的に見える提案も信用無くしては動かない。ではなぜ信用されないのか? それは手の届く距離まで彼女自身が降りてこないからに他なりません。

安全地帯からギャーギャー騒ぐだけの ”クソ娘” を認めるほどデリング総裁は甘くはありませんが、意地をかなぐり捨ててまで相手の土俵へと踏み込んでくるのであれば対等な存在として評価もしてくれるのかもしれません。もちろん魅力的な提案をする相手、交渉の余地がある相手に限りますが…。

 

そんなこんなで引き返すことも逃げ出すこともできない世界へと足を踏み込んだミオリネの今後に期待したい所ですね。もう既に倫理観ヤバそうなガンダムあるあるが随所に散りばめられた世界で強く生きて欲しい...。戦闘パートはスレッタが、政治パートはミオリネが担当する形で今後どう動いていくのか楽しみ半分、怖いもの見たさ半分といった所でしょうか?

来週も楽しみ~。

 

ではでは