4画面の雑記帳

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あおのなち「きみが死ぬまで恋をしたい」5巻を読んだ

不死・異形の類が大好物。

 

 

先日発売された「きみが死ぬまで恋をしたい」の5巻を読みました。

 

本作は魔法の存在する世界において、身寄りのない10-17歳の孤児達を受け入れ戦争用の兵器として育てる "学校" が舞台となっており、14歳のシーナと存在自体が噂レベルだった正体不明の少女ミミと出会う所から始まります。

シーナ視点で見れば1巻から順に「出会い」「秘密の共有」「(ハードな)転換期」「内省と気づき」「選択と衝突」のような流れですね。

 

最新5巻では遂にシーナとミミの目指す道が衝突する所まで来ました。正確にはそれまで傍観するしかできなかったシーナが4巻以降で進む道を見出し、シーナには変わらず安全な所にいて欲しいと願うミミとの間で衝突すると言った感じでしょうか?

2人の関係性は1巻から徐々に変化して入るものの、大きな転換期となったのは間違いなく3巻にて描かれるクラスメイト、セイランの戦死でしょう。

どう取り繕ってもシーナを含む生徒たちは戦場へ送り出される兵器な訳で、年齢が下の者でも実力によってはバンバン戦地へ投入されていきます。魔力量が少なく戦力としては現状使い物にならないシーナ、膨大な魔力量と不死身の肉体(訳アリ)を持つ優秀兵器のミミ。"学校" に戻ればルームメイトの2人でも、戦場に投入されることへの相互理解は不可能なほど離れていました。

そこへ意図せず介入する形となったのが努力型の秀才であるセイランとパートナーのアリ。規格外のミミを除けば同学年トップの成績で戦地へ赴くことを誇りとするセイラン。シーナにとってはクラスメイト、ミミにとっては戦場で最期を看取った仲間、そしてアリにとってはパートナーであるセイランの戦死。

 

三者三様に受け入れざるを得ない事実を経て、4巻では自分自身や故人との向き合い方に悩み、最新5巻では進むべき道を各自が選択したことでこれまでになかった衝突が発生します。もうちょい引っ張るのかと思いきや5巻の中でシーナとミミの衝突は解消されましたね。これは次巻で新たな展開がありそうかな? 第1話からミミに変化を与えうるシーナの存在に気づき、治癒魔法の手解きまでしているフラン先生はそろそろ大きく動いてきても良い頃合いかと。

そして故人と向き合わねばならないアリ...。この子めっちゃ好きなので、どうにか折り合いをつけて幸せになって欲しい...。

 

個人的に価値観を共有できない不死者や人外と絆を育む物語が大好きなので、本作はかなりど真ん中に近い当たり方してますね(ロボットと人間の関係性がどストライクど真ん中)。もちろん本作の内容も気に入ってます!

この手の題材はメリーバッドエンドに着地することが多いように感じますが、だいたいどんな展開でも美味しく頂けるので続きが早く読みたいのぅ。刊行ペース的にほぼ年間1冊なので気長に待ちましょうかね。楽しみに待っています!

 

 

第1話 試し読みはこちら↓

pocket.shonenmagazine.com

 

気になった方はぜひ読んでみてください。

 

ではでは