モビルスーツの急所だからとしか…。
今日は丸々一日ガッツリ休息日に充てていました。読書もちょろっとしましたが、他に能動的にやった事と言えば「機動戦士ガンダム 水星の魔女」の最新話を観たことくらい。水星の魔女は見ないとね。日曜が終われませんよ。
という事で今回の第14話は物語が引き返せない所まで一気に飛び込む転換期でしたね。第1クール最終話で学園外でドンパチやったかと思えば、第2クールでは何事もなかったかのように再び学園に戻っていましたが箝口令・情報統制が敷かれていたみたいです。デリングの容態も不確定な中でおいそれと公表できないかなぁ。まあ普通にテロですからね...。
じゃあ仕切り直してオープンキャンパスすっか~と思う間もなく「地球の魔女」(自称)達が学園内でも戦闘行為を始めてしまいました。「水星の魔女」の戦闘シーンと言えば基本は学園内の決闘を指しており、相手のアンテナを破壊すれば勝敗が決着するという前提を丁寧に丁寧に "刷り込んで" きた学園生活と現実世界の差をこれ以上ない程あっさりと見せつけて来たのが印象的です。
「なんでコックピットを狙うんですか?」
こんな純真な質問をされると誰が考えたでしょうか? これはガンダムだぞ!?!?
いやいや、これがガンダムの世界だという固定概念を持ってしまった視聴者だからこそ、1クールかけて学園と決闘のルールをたっぷり味わってきた視聴者だからこそ、このスレッタの一言に違和感を感じずにはいられなかったのではないでしょうか? ガンダム(モビルスーツ)の戦闘が命のやり取りを伴う白兵戦であるという外の常識と、ルールと安全性を担保された上で互いの尊厳をかけて勝負する競技であるという学園内の常識。これは水星育ちのスレッタが田舎者だからズレているのではなく、学園全体がズレてしまっている。紛争の絶えない出身地のチュチュでさえ実戦の恐怖というか現実感を知ったのはまさに今と言った所。御三家ですらない他の学生は出力制限を超える火器が使用されることも、コックピットを狙った攻撃パターンがあることも全く理解できていない様子には1視聴者としてもびっくり。異常なのはどっちだっけ???
有難いことに我々が現実世界で普通に生活している分にはモビルスーツに乗る経験も、白兵戦に巻き込まれる経験もありませんが、喧嘩だろうと格闘技だろうと人体の急所を狙われたらヤバいくらいの感覚は持っていると思います。GUNDフォーマットは命を奪うと教育され忌避してきた学生たちが、まさに命を奪いに来る相手に対して危険性の認識すらできていないあたりに皮肉を感じますね。当然共有されているべき感覚を突如として奪われたこの不安感は脚本家の手腕がすごいと拍手したいレベル。
「現実世界で命の奪い合いをしていない視聴者ですら持っている危機感」を「命の奪い合いができるもの(モビルスーツ)に乗りながら危機感として認識すらできていない」「より戦争・紛争が身近な環境にあるはずのSF作品の登場人物たち」。
どっちが異常なんでしたっけね??? 考察オタクによくささります(笑)
来週以降の展開も楽しみ~。
ではでは