4画面の雑記帳

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「ヒカリと夜の音楽、またはクロノスタシス」を読んだ

浄化......................。

 

 

現在開催中のシャニマスイベントコミュ「ヒカリと夜の音楽、またはクロノスタシス」を読みました。ユニットとしてはイルミネの担当回で、結成当初から最新までの関係値の積み重ねによる変化、そして変化の持つ意味について極めて丁寧に描かれている名作でしたねぇ。

「ずっと」「絶対に」の様なキラキラと眩しいくらいに素敵な言葉は数あれど、今感じているその感覚が本当に言葉通りに続いていくのかと言われれば現実的にそうでないことの方が圧倒的に多いのも事実です。そんな誰にでも訪れるちょっとした寂しさであったり、どこか懐かしい記憶だったりを優しく刺激する。そんな読後感が心地いい。

シャニマス挑戦の年と銘打った2年目あたりであれば、「絶対に」「ずっと」なんてありえないんだ、そこから目を逸らすな!みたいな話運びになっていたかもしれませんが、挑戦の年を乗り越え成長した彼女たちから見える世界はこうなっているんだという納得感・リアリティを感じられて良いですね。

 

雰囲気的にはイベントシナリオ「くもりガラスの銀曜日」に近いテイストを感じますが、銀曜日がイルミネの内側やこれまでの活動へ目を向けた話なのに対し、今回のクロノスタシスはファンとの交流やこれからのイルミネの話にもフォーカスをあてた話になっているのがファンとしては嬉しい所。銀曜日は名作コミュだけど、同じものをお出しされただけではオタクは納得しないとよくわかっていらっしゃる(笑)

シナリオ班には美味しいものたくさん食べて欲しい。

 

狙って同時実装したかどうかは分かりませんが、現在開催中の期間限定ガシャで獲得できる限定pSSR【エバー・リメンバー・ネバー】風野灯織でも長い(とは言え17歳ですが)人生の中で培ってきたほろ苦い経験の積み重ねを振り返るような内容がギュッと詰まっており、運よく入手された方は併せて読むことをお勧めします。これがイルミネテイストの語り口なんだよなぁ。

 

シャニマスと言えば衣装ポエムから始まり、シナリオイベントの概要欄ポエムも忘れてはなりません。僕はこの概要ポエムを声に出して読み上げるの好きなんですよね。自宅じゃなかったら完全に不審者扱いされそうですが毎回やってます。

読み上げる時の語感の良さよ!

全てを語らないけど全ての要素が詰まっている概要ポエムは何度読んでも良いものです。

 

と言っても実装当初からこんポエム調だったわけではなく、やはり「くもりガラスの銀曜日」あたりを境目に説明文調から変化があったように思えます。実は銀曜日が実装されたのは今から約3年前の2020年5月31日。おりしも世間は全国的には初めてとなる新型コロナ対策第1回緊急事態宣言が発令された頃でした。銀曜日の実装タイミングは緊急事態宣言のタイミングを狙った訳ではないと公式からも明言されていますが、お家時間が増えるこのタイミングで没入感を高める方向へ舵を切れたのは3年後の今現在から振り返ってみると大きな意味があったのではないでしょうか。

誰しも外出自粛など望んではいませんし、ゲーム開発やコンテンツ運営環境も変化を余儀なくされたであろうことは想像に難くありません。しかしそうした困難な時期を乗り越えた経験があるからこその今がある。そんなちょっぴりビターな現実を切り捨てるでもなく、美談にするでもなく、ゆっくり咀嚼してからクロノスタシス(作中では影送り)として写し撮る。噛めば噛むほど味のする名シナリオだなぁと余韻に浸っています。

GWで時間のある方はぜひとも読んでやってください!

 

ではでは

 

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追伸:クロノスタシスの各話タイトルもめっちゃ良いのでこれだけでも見て欲しい↓

 

オープニング「はじまり、それからまどろみ」

第1話「あしたが、まだ永遠だったころ」

第2話「おとなは、預言者の顔をする」

第3話「となりに、地球の裏側」

第4話「だいすき、本当に大好きだったよ」

第5話「じかんよ、おまえは」

第6話「きのうが、永遠になった」

エンディング「響き渡れ、どこまでも」

 

最後の最後で「ヒカリのdestination」の歌詞を引っ張ってくるのズルいわ~~~~。最終話でタイトル回収するやつね。把握。