4画面の雑記帳

思ったことをつらつら書いてく雑記帳

ヤマトダマシイ!!!!!

うおおおぉぉぉ!!!!ヴォルグ・ザンギエフ~~~~~~!!!!!!!!

 

 

年始に1巻から読み進めてきたボクシングマンガの金字塔「はじめの一歩」を遂に103巻まで読み進めました。

 

はじめの一歩(103) (講談社コミックス)

 

この巻は現在も連載が続いている本作の中で最も好きなヴォルグ vs マイク戦のクライマックスにあたります。

パワーとスピードを兼ね備えた高い身体能力、自身の代名詞とも呼べるフィニッシュブローの「白い牙(ホワイトファング)」、浜団吉がトレーナーについたことで変則軌道のパンチまで備えた豊富な引き出し、アマチュア時代から積み重ねてきた豊富なキャリア。どの要素をもってしても魅力的な選手であり、渡米後の戦績も3団体でランキング1位に上り詰めたロシアの狼、ヴォルグ・ザンギエフ

ランキング制の関係上、1位の彼にはチャンピオンへの優先的挑戦権があるはずですが、ホームを持たない流浪の選手であることから集客性が悪くタイトル挑戦がいつまで経っても実現しない「無冠の帝王」。それがヴォルグの現状でした。

「はじめの一歩」ではスポーツマンガとしてボクシングを描く以外にも、スポーツと暴力の線引きであったり、ファイトマネーだけでは食っていけないからこその副業(?)だったりと、割と人間として生きる上で避けては通れないシビアな話題がちょいちょい出てきます。学生時代にはピンと来ていなかった部分でも、いい歳した社会人になってようやく分かって来ることもあるもので、今回のヴォルグ戦で触れられた「集客性が悪いから試合組みません」って言うのは今だからこそ分かる問題の1つかなと。スポーツと言えどもショービジネスですからね。興行として黒字にならないと選手どころかジムの関係者全員が飯を食っていけません。それほどまでにプロモーター(鴨川ジムだと八木さん)の仕事は重要なんだなぁと学生時代は想像もつきませんでした。マンガに限らず小説・映画・ドラマ・音楽に演劇など創作・芸術の類は10年くらい寝かせて再び味わうことで得られるモノが全然違うのでお勧めです。

 

話を試合に戻しますと、ヴォルグ vs マイク戦は史上最高の頭脳戦が展開されていました。「最強のワンパターン」と称されたインファイターの一歩はもちろんのこと、カウンタージャンキーの宮田、スマッシュの千堂、フリッカーの間柴、足の板垣など得意戦法に特化した試合内容が多かっただけに、総合力+頭脳戦を魅せたヴォルグの試合が激熱だったのは当然でしょう。そしてこうした頭脳戦は世界へ挑戦するにあたって絶対に必要な要素だとも印象付けてくれます。本誌連載最新話ではそろそろ間柴の世界戦が開幕しそうな所に差し掛かっているのでどういった展開になるのか注目です。間柴鬼ぃちゃんも長射程のフリッカーがあるとは言え(特に最近は)戦術の幅が広がっている印象があるので楽しみ~。

 

そして何といってもヴォルグ戦の名シーンと言えばこちら↓

 

「日本で覚えたことがある...」「ヤマトダマシイ

 

ヒュー!!知性と野性を兼ね備えたオールラウンダー。チェスのごとく何手も先まで読み合う高度な頭脳戦。そこで試される究極の根性論。嫌いじゃないわい!

ホームの歓声でセコンドの声も聞こえない状態から始まった試合も、最後には台詞や思考が一切入り込まない極限の描写が激熱! 無音では無く無心の描写なんですよね。わかります。

余談ですが米本土に飛燕(日本の戦闘機)を飛ばす、冷戦時の敵国ロシア、ペレストロイカのもたらしたモノなど社会的にセンシティブなところ突きまくる森川ジョージ先生のスタイル僕は好きですよ(笑)

 

今月末までですが、マガポケではじめの一歩110巻まで(チケット制の制限はありますが)無料で読めますのでどうぞよろしく↓

4gamen-blog.hatenablog.com

 

ではでは